11.井戸水のメリットや活用例とは?地下水を活用した「井水浄化システム」でコストを削減!
- 井戸水
井戸水と聞くと、上水道が普及したことで利用が減ったとイメージされる方も少なくないかもしれませんが、近年では、地域の防災対策としてだけでなく企業の防災対策(事業継続計画)・コスト削減の手法の一つとして活用されているのをご存じでしょうか?
今回は、そんな井戸水がどのように活用されているのか、井戸水を利用するメリットとともにご紹介します。
目次
井戸水(井水)とは?
井戸水とは、名前の通り井戸からくみ上げた水のことを指します。
井戸水はもともと、雨が地面に浸透し、砂や石などを含む地層によって自然にろ過されて地下に貯まった水です。その地下水を井戸のポンプなどでくみ上げて利用することで、古くから私たちの生活を支えてきました。
その井戸ですが、主に深さ約10メートルまでの「浅井戸」と約20~30メートルより深い「深井戸」に分けられており、特に地表深くの水脈からくみ上げる深井戸の水は、不純物や雑菌などが少ないとされ、今でもさまざまな場所で飲料水としても活用されています。
井戸水を活用するメリットは?
井戸水の活用には、様々なメリットがあります。
ここからは、井戸水を活用した際のメリットについて代表的なものをまとめていきます。
水道代が削減できる
井戸水を活用する最大のメリットは、水道代を大幅に削減することができる点です。
井戸水自体は地下水脈からくみ上げるため、設備は必要ですが天然資源を有効活用するので公共水道のみを利用するケースと比べて20〜50%程度の経費削減が期待できます。
そのため、工場・病院・介護施設・ホテルや商業施設などの大量に水を使用する場所では、大幅なコスト削減が見込めます。
年間を通して水温が安定している
井戸水には、水温が安定していることによって夏は冷たく冬は温かい水が得られるというメリットがあります。
例えば、地表付近の土壌の温度は季節や天候などによって大きく変化しますが、地下深くにある水脈の温度はそれらの影響を受けません。そのため、井戸水は年間を通して10~20℃と水温が安定しており、寒い季節には温熱源として、暑い季節には冷熱源として活用することができるのです。
そうすることで、電気やガスなどのエネルギーコストを削減することも可能となります。
断水時に水の確保ができる
井戸水には、断水時に水が確保しやすいというメリットもあります。
地震などの災害発生時において、まず最優先で確保したいのは水です。地面に管が埋設されている水道やガスは破損してしまった場合、復旧するまでに時間がかかってしまいますが、井戸は地面に対して垂直に掘られていることで地震の影響を受けにくいとされており、公共水道が断水してしまった場合でも、自己水源として飲料水や生活用水の確保が期待できます。
関連記事:「井戸の仕組みとは?種類と特徴・ポンプの原理・井戸水のメリットについて」
水処理について詳しくは
こちらもご覧ください。
井戸水の活用例
活用することに多くのメリットがある井戸水ですが、具体的にどのようなところで利用されているのでしょうか?
一般的に井戸からくみ上げられた水は、処理された後に建物の受水槽に給水され、配管を通って建物内に供給される仕組みとなっています。その給水先は用途によって様々ですが、代表的な例を挙げると下記のようになります。
蛇口やシャワー | キッチン(厨房)や浴室などで利用 |
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トイレ | トイレを流す際に使用される水として供給 |
洗濯機器 | 洗濯機器で使用する水として利用 |
冷暖房設備 | 冷却・加湿・温水供給などで利用 |
防火設備 | 火災時の消火などに利用 |
その他、実際の現場では井戸水がどのように活用されているのか、施設別に代表的な活用例をご紹介します。
井戸水の活用例①:医療・介護施設
水を大量に使用する医療・介護施設などでは、過去の大規模災害をきっかけに井戸水が広く活用されるようになっています。
特に病院では、入院患者等の生活用水をはじめ、使用する医療器具の洗浄や清掃・医療用水として毎日数百トンともいわれるほど多くの水を消費しています。しかし、災害時に病人やけが人の受け入れ拠点となる病院のライフラインが止まってしまうとその機能が停止してしまうため、近年では、井戸水を活用する病院が増えています。
また厚生労働省でも、災害拠点病院に指定するための要件として、少なくとも3日分の水が確保できる受水槽の保有や井戸設備の整備が追加されていることから、医療施設においては災害時でも水の確保が可能となる設備の導入・整備が進んでいます。
『適切な容量の受水槽の保有、停電時にも使用可能な井戸設備の整備、優先的な給水協定の締結等により、災害時の診療に必要な水を確保すること。』
引用:厚生労働省「災害時における医療体制の充実強化について」
限りなく純水が求められる透析にも対応
病院で透析に使用される水は、限りなく“純水”が求められます。
一般的に井戸水は公共水道水と比べると、そもそもエンドトキシン(内毒素)活性値が低いと言われていますが、それらを逆浸透膜処理装置によって浄化することで、さらに低い濃度にすることが可能であるため、透析治療にも安心して活用することができます。
井戸水の活用例②:工場
医療・介護施設以外で水を大量に消費する場所の一つに工場がありますが、その工場においても井戸水が活用されています。
例えば、製品を製造する際の原料用水としてはもちろん、機械や容器などの洗浄用水・ボイラー用水・機器の冷却用水等、井戸水は工場用水としてあらゆる場所で利用されていますが、井戸水を活用することで、水道料金の大幅なコストダウンが実現しています。
井戸水の活用例③:宿泊・商業施設
井戸水は多くの人が訪れる宿泊施設や商業施設でも活用されています。
例えば、水を多く消費する大浴場やプール、施設内の運河や噴水などの水景用としてだけでなく、一般的な料理や飲み物に使用する調理用水としても使われています。
特に、逆浸透膜(RO膜)と呼ばれる超微細なフィルターでろ過したRO水を含む軟水は、硬度が低く基本的に味がしないのが特徴となっています。その水は調理用水として活用される際に素材の風味を損なわないので、出汁の繊細さで味が左右される日本料理やお茶などに適していると言われています。
ゼオライトの「井水浄化システム」で井戸水の活用を!
適切な処理を行うことで、水道水同様に飲料水としても活用できる井戸水。
私たちゼオライトの「井水浄化システム」なら、地表からの汚染の影響をほとんど受けない深井戸から採水し、高度な処理性能をもつ「逆浸透膜」や「限外ろ過膜」で有害物質を除去するため、安定した水質・水量・水温を維持することができます。
「井水浄化システム」の導入・設置については、こちらの「事業紹介―井水浄化システム」にてご紹介しています。もし井戸水の活用をお考えであれば、ぜひ一度、参考にご覧ください。
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ゼオライト株式会社は、水処理プラント及びメンテナンス事業を軸に、50年以上に渡ってお客様の期待を超える「良質な水」と「サービス」を提供し続けてまいりました。
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