病院にとって水は命を繋ぐもの。万全を期して多角的に高齢者をサポートする
大学病院とクリニックの中間の役割を自覚し、地域の高齢者を中心にきめ細やかなサポートを行っているセントマーガレット病院様。多くの人々が集まる場所だからこそ、安心・安全な水の供給は重要だと考えられています。同院の事務長様に設備導入の背景や、その後の感想などについてお聞きしました。
まずはセントマーガレット病院様が自覚されている“地域医療の中における役割”からお聞かせください。
昭和62年に開設した当初は、首都圏のベッドタウンとして機能していた勝田台エリアに、多くの若い子育て世代が移り住んできました。当時は、近隣に大規模な医療施設もなく、私どもも、そういった住民の方々のニーズにお応えするように、産婦人科や小児科も含む総合医療を提供する地域密着型病院としての役割を自覚し、運営をしておりました。やがて、近隣に3つの大学病院が開設となり、東葉高速鉄道の開通に伴って、小規模なクリニックが相次いで開業されていきました。その沿線には若い世代の方々をターゲットにしたマンションが立ち並ぶ一方で、京成線沿線に昔からお住まいになられている住民の方々の高齢化が進行しています。そういった周辺環境の変化に伴い、当院の役割も大きく変化を遂げています。現在は、大学病院から急性期を脱した方を受け入れる場所として、入院施設がないクリニックでは対応できない患者様を受け入れる場所として、いうなれば、“大学病院とクリニックのちょうど中間の役割”を担っているものと自覚しています。
セントマーガレット病院様の運営理念をお聞かせください。
この病院を開院した当時は、その名の通り“ヨーロッパの教会”のような施設にしたいという思いがあったようです。結婚式や洗礼などといった喜ばしいことはもちろん、葬儀や懺悔のような場面においても、はたまた宗教に関係なく、多くの人々が何の気なしにそこで過ごしたりできる場所。すなわち、必要な時に集まって、また自分たちの居場所に帰っていくような、そんな役割を持ちたいと願っていたのです。病院に置き換えるなら、単に治療のために訪れるのではなく、街の中心にあって、誰もが気軽に集まり、仲間作りや楽しみを見出せる、そんな場所として機能する。今でも、そんな理念を掲げて運営を続けています。現在では当たり前のようになりましたが、玄関前の敷地に、駐車場ではなく、花々に溢れた庭園を設けたり、院内にもシックな木製の家具や調度品を配し、天井には青空を描くなど、当時としては画期的な趣向を凝らしているのも、そういった思いの表れ。さらに、趣味の教室やコミュニティの運営にも力を入れ、地域の方々の仲間作りを後押しする場も提供しています。
水処理施設導入を検討された背景をお聞かせいただけますでしょうか。
この周辺地域は、元々、地下水質が良い場所であったため、ずっと敷地内に設置した井戸を活用し、飲用水、医療用水として院内に供給していました。ところが数年前、定期的な水質検査において、地下水に含まれるマンガン値が上昇していることが判明。元々、井戸水を滅菌して利用していたため、安全性にはなんら問題はなかったのですが、水質の良い水に比べて処理の手間やコストがかかってしまいます。緊急性を要するものではないにせよ、当院では入院透析も行っているため、万全を期したいという思いもありました。何らかの対策が必要ということで、井戸を掘った会社や当院の設備を管理する会社に相談。地下水を濾過しようという結論に達し、いくつかの企業の話を聞くことにしたのです。
私どもゼオライト株式会社の水処理設備を選定された理由についてお聞かせいただけますでしょうか。
ゼオライトさんには、ホームページからお問い合わせさせていただいたのですが、お会いした第一印象から“誠実な会社だなぁ”という印象を持ちました。説明のわかりやすさもさることながら、他の業者さんと大きく違ったのが、とても現実的な提案をしてくださったという点。こちらも設備に詳しくないだけに、“これもあれも変えた方がいい”と言われれば、そのように考えてしまいがちですが、それでは予算をかなりオーバーしてしまいます。ゼオライトさんは、きっちり現状を把握したうえで、今工事をした方が良いものと、変える必要が生じた際に交換すれば良いものを明確にした提案をしてくださいましたので、不安なく導入の決定をすることが出来ました。まさに“誠実な対応”だったと思います。ゼオライトさんにお願いすることにして、工事が始まってからも、その“誠実さ”を引き続き実感することとなります。工事やメンテナンスを対応して下さる社員さんも皆、営業さん同様に誠実な対応をしてくださいました。その日の工事内容はその日のうちに、写真つきの報告書を送付して下さって、現場に立ち会ってなくても状況が把握できる。大変丁寧な対応だと思いました。
導入後の効果、そしてゼオライトに今後期待することやご要望などございましたらお聞かせください。
水質が改善されたのは当然のことながら、加えて、ゼオライトさんの提案によってバックアップ用の配管も新設したことで、災害時にも断水することなく、常に安心、安全な水を院内に供給できるようになりました。これにより、この先、発生するかもしれない大災害時にも、被災してお困りになられる地域住民の方々に余剰水をお配りすることができるようになります。私たちが当初から理念としている、“病気に悩まれている人に限らず、多くの方々のお役にたてる”、そんな役割を担うことができるインフラが整いました。当院も引き続き、地域の方々を多角的にサポートしていきたいと考えており、人が集まりやすい場所になれば、病院が身近な存在になり、未病に対する意識も向上するという意図もあります。病院にとっての水は、まさに“命を繋ぐ大切なモノ”ですし、人がたくさん集まる場所だからこそ、常に安心安全な水を供給することは当然の義務といえます。これからもゼオライトさんとともに、地域の方々のお役にたてる“安心な水”というインフラ提供に努めていきたいと考えます。
※掲載内容は掲載当時(2016年)のものです
医療法人社団 恵仁会 セントマーガレット病院 様
サイト | http://www.st-marguerite.or.jp/ |
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